予防矯正・2026.07.08・約6分で読めます

子供の受け口(反対咬合)矯正はいつから?開始時期・治療法・費用をわかりやすく解説

「うちの子、もしかして受け口?」と気になり始めた親御さんへ。この記事では、子供の受け口(反対咬合)の矯正治療はいつから始めるべきか、どんな治療法があるか、費用の目安はどのくらいかを中心にお伝えします。受け口は他の歯並びの問題と比べて早めの対応が重要とされており、お子さんの年齢や症状に合わせた適切なタイミングを知ることが第一歩です。なお、治療の要否・開始時期・方針は最終的に歯科医師が診断・判断します。

受け口(反対咬合)とは?

受け口とは、下の前歯が上の前歯よりも前に出て噛み合わせが逆になっている状態で、「反対咬合」「下顎前突」とも呼ばれます。見た目の問題だけでなく、咀嚼・発音・顎の成長にも影響を及ぼす可能性があります(個人差があります)。

受け口の主な原因

受け口は自然に治る?いつから受診を検討すべき?

お子さんの年齢によって、対応の考え方が変わります。

1〜2歳頃

乳歯が生えそろっていないため噛み合わせが定まっておらず、この時期の受け口はおよそ半数のお子さんが自然に改善するとされています。まずは経過を見守りながら、歯ごたえのある食べ物でしっかり咀嚼させ、顎の成長を促すことが大切です。

3歳以降

乳歯が生えそろう3歳頃を過ぎると、受け口が自然に改善する可能性は10%以下と低くなるとされています。骨格に原因がある場合は、特に3〜5歳頃からの早期治療が推奨されています。

6〜8歳頃

前歯が永久歯に生え変わるこの時期は、顎の成長を活用した骨格的な調整がしやすく、実際に治療を開始するケースが多い時期のひとつです。歯並びの問題が中心の場合は、この時期からの開始でも対応できることがあります。

9〜10歳まで

上顎の成長が止まり始めるとされるため、一般的には9〜10歳までに治療を開始するのが理想的とされています。ただし成長には個人差があります。

なお、下顎は12歳(男子)・10歳(女子)頃に成長のピークを迎えるとされており、治療後も成長の影響で再度受け口になるケースがあります。そのため、受け口の矯正では成長の見通しを踏まえた長期的な計画が重要です。

子供の受け口矯正:主な治療法

受け口の治療は、骨格性か歯性かによって選ばれる装置や時期が異なります。いずれも保険適用外の自費診療が中心です(一部の重篤な骨格異常を除く)。

ムーシールド(3歳〜6歳頃)

就寝時に装着する柔らかいマウスピース型の装置です。舌や口周りの筋肉の状態を整え、正常な顎の発達を促すことを目的としています。痛みが少なくお子さんの負担が比較的軽いとされています(個人差があります)。

上顎前方牽引装置(フェイスマスク)(7〜13歳頃)

上顎の成長が不足していることが原因の受け口に使用され、上顎を前方に引っ張る装置です。1日12時間以上の装着が必要になる場合があります。

床矯正(3〜12歳頃)

上顎に拡大装置を装着し、顎を徐々に広げて歯が並ぶスペースを確保する治療法です。取り外し可能なタイプと固定式があります。

チンキャップ(7〜13歳頃)

下顎の成長を抑制することを目的とした装置です。口の外に装着し、学校から帰宅後〜翌朝まで使用するため、外出時に装着することはほとんどありません。

マウスピース型矯正装置(6〜10歳頃)

顎を広げながら歯の位置を整えることができます。取り外しができ、治療負担を軽くしやすいとされています(個人差があります)。

費用の目安

子供の受け口矯正は保険適用外の自費診療となるのが一般的です(一部の骨格的な異常が重度の場合など、保険適用になるケースもありますが、適応条件が限られます)。

なお、矯正費用は医療費控除の対象になる場合があります(治療目的かどうかなど条件があります)。詳細はかかりつけの歯科医師または税務署にご確認ください。

よくある質問

3歳の子供が受け口と言われました。すぐに治療しないといけませんか?

必ずしもすぐに治療を開始しなければならないわけではありません。骨格的な原因がある場合は早期治療が有効とされていますが、歯並びによる受け口や、機能性の受け口など原因によって対応は異なります。まずは歯科医師に診てもらい、定期的に経過を観察することが大切です。お子さんの状況に合った方針は、歯科医師が診断して判断します。

受け口の矯正はどのくらいの期間かかりますか?

治療期間は症状の程度・開始時期・使用する装置によって異なります。ムーシールドなどを用いた3〜5歳頃からの早期治療では6ヵ月〜1年程度を目安とすることがあります。前歯の生え変わり時期(6〜8歳頃)に始めると1年半〜3年ほどかかるケースもあります。また、下顎の成長が続く場合は成長のコントロールも含めて長期的に経過をみることがあります。個人差がありますので、歯科医師にご確認ください。

子供の受け口矯正は保険が適用されますか?

一般的な受け口の矯正は保険適用外(自費診療)です。ただし、骨格的な異常が重度の場合(顎変形症など)や特定の疾患を伴う場合は、厚生労働省が指定する医療機関での治療に限り保険適用となることがあります。また18歳未満の場合は「自立支援医療(育成医療)」の対象になる可能性もあります。条件が複雑なため、必ず歯科医師や自治体窓口にご確認ください。

受け口の原因が遺伝の場合、矯正治療の効果はありますか?

遺伝が関係する骨格性の受け口は、後天的な原因の受け口と比べると、治療が難しくなる場合があります。ただし、成長期に適切な装置を用いることで骨格からアプローチできる可能性があります。治療効果や方針は個人差があり、歯科医師の診断が必要です。

受け口を放置するとどうなりますか?

放置すると、下顎の成長とともに症状が悪化することがあります。咀嚼機能や発音への影響のほか、顎関節症のリスクや、将来的に外科手術が必要になる可能性も考えられます。ただし影響の程度には個人差があります。気になる場合は早めに歯科医師に相談することをおすすめします。

まとめ

子供の受け口(反対咬合)は、早期発見・早期相談が治療の選択肢を広げることにつながります。目安として、乳歯が生えそろう3歳頃から受診・相談を始め、骨格に原因がある場合は3〜5歳頃から、歯並びが主な原因の場合は6〜8歳頃からの治療を検討するケースが多いとされています。ただし、最適な開始時期・治療法・費用は症例によって異なります。まずは歯科医師に相談し、お子さんの成長に合わせた計画を立てることが大切です。

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