小学生の矯正はいつ始める?一期治療の時期・目的・費用を解説

「小学校に上がったら子どもの歯並びが気になってきた」「一期治療って何?いつから始めればいい?」と疑問を持つ親御さんは少なくありません。この記事では、小学生の矯正治療(一期治療)の開始時期の目安・治療の目的・使用する装置・費用の目安について解説します。治療が必要かどうかの判断は最終的に歯科医師が行います。まずは基礎知識を整理しておきましょう。
一期治療とは?二期治療との違いを整理
子どもの矯正治療は、歯の生え変わりの状況に合わせて大きく2つのステージに分かれます。
- 一期治療(前期治療):乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」に行う矯正。おおむね6〜12歳ごろが対象とされています。
- 二期治療(後期治療):永久歯がほぼ生え揃ってから行う矯正。小学校高学年〜中学生(10〜14歳ごろ)が目安です。
一期治療の主な目的は「顎の骨格を整えること」。成長期の顎の柔軟性を活かして、永久歯が正しく生えるためのスペースを確保したり、上下の顎のバランスを整えたりすることを目指します。二期治療では、生え揃った永久歯を一本ずつ移動させ、歯並び・噛み合わせの仕上げを行います。
小学生の一期治療、開始時期の目安
開始時期は症例・お子さんの成長具合によって異なりますが、一般的な目安は以下のとおりです。
- 6〜7歳(小学校1〜2年生)ごろ:第一大臼歯(6歳臼歯)が生え始め、上の前歯が生え変わる時期。受け口(反対咬合)や出っ歯(上顎前突)、開咬(かいこう)などは、この時期から治療を検討するケースが多いとされています。
- 8〜10歳(小学校2〜4年生)ごろ:歯並びのガタつき(叢生)など、比較的急を要しない症例では、この時期に開始しても対応できる場合があります。
- 受け口の場合はさらに早期が望ましい場合も:骨格性の受け口は3〜4歳ごろから治療を開始するケースもあります(詳しくは別記事「子供の受け口矯正はいつから?」をご参照ください)。
上顎の成長は10歳ごろにほぼピークを迎えるとされており、成長が止まる前に相談しておくことが大切です。ただし、治療の開始時期や必要性は個人差が大きく、歯科医師による精密検査・診断が不可欠です。
一期治療で使う主な装置
一期治療で使用する装置は、顎の成長をコントロールすることに特化したものが中心です。代表的な装置は以下のとおりです。
- 拡大床(床矯正装置):顎を横方向に広げ、永久歯が生えるスペースを確保する取り外し式の装置。1日12〜15時間程度の装着が目安とされています。
- ムーシールド:受け口の改善に用いる子ども向けマウスピース。就寝中に装着します。
- ヘッドギア:上顎の過成長を抑制するための装置。主に自宅や就寝時に使用します。
- バイオネーター・プレオルソ:筋肉や顎のバランスを整えながら、正しい成長へ誘導するマウスピース型装置。
どの装置を使うかは症状・歯科医院の方針によって異なります。また、装置の効果は装着時間の遵守が重要であり、お子さんご本人の協力も欠かせません。
一期治療の費用目安
一期治療は保険適用外の自費診療となるのが一般的です(※一部の症例を除く)。費用の目安は以下のとおりですが、医院・使用装置・症例の難易度によって大きく異なります。
- 一期治療の費用目安:約30〜60万円(医院・症例により異なります)
- 別途、検査料・調整料・観察料がかかる場合があります。
- 治療期間の目安:約1〜3年。その後、永久歯が生え揃うまで経過観察が続きます。
なお、一期治療で顎の骨格が十分に改善され、永久歯がきれいに生え揃ったと判断された場合は、二期治療が不要になるケースもあります。一方、引き続き二期治療が必要になる場合は、追加の費用が発生します。費用の支払い方法(一括・デンタルローン・医療費控除の活用など)については、通院予定の歯科医院に確認してみてください。
一期治療をするメリットと注意点
メリット
- 成長期の顎の柔軟性を活かした骨格的なアプローチが期待できる。
- 将来的な抜歯や外科手術が必要になるリスクを軽減できる可能性がある。
- 歯並びが改善されることで、むし歯や歯周病のリスクを下げやすくなる。
- 口呼吸・舌癖などの悪習癖の改善指導も同時に行える場合がある。
注意点
- 一期治療だけで理想的な歯並びが完成するとは限らない。二期治療に移行するケースも多い。
- 取り外し式装置は装着時間を守らないと効果が十分に得られない。
- 矯正中はブラッシングが難しくなる場合もあり、むし歯予防のケアが大切になる。
- 個人差があるため、効果・治療期間は人によって異なります。
よくある質問
一期治療は必ず受けなければいけませんか?
すべてのお子さんに一期治療が必要なわけではありません。骨格的な問題がなく、単純な歯並びのガタつきのみの場合は、経過観察ののち二期治療から開始するケースもあります。お子さんの状態に合った治療方針は、歯科医師が精密検査をもとに判断します。まずは相談から始めるとよいでしょう。
一期治療の期間はどのくらいかかりますか?
症例や使用する装置によって異なりますが、一般的には約1〜3年程度が目安とされています。治療終了後も、永久歯が生え揃うまでの経過観察期間(3〜6か月ごとの通院が目安)があります。治療期間は個人差がありますので、担当の歯科医師に確認してください。
一期治療の費用は医療費控除の対象になりますか?
歯並びや噛み合わせの改善を目的とした矯正治療は、一般的に医療費控除の対象となる場合があります。ただし、審美目的のみの場合は対象外になることもあります。詳細は税務署や担当の歯科医院にご確認ください。なお、一期治療は保険適用外の自費診療となるケースがほとんどです。
小学校の歯科検診で「要観察」と言われました。すぐ矯正を始めるべきですか?
学校の歯科検診で指摘があった場合は、一度矯正歯科や歯科医院でくわしく診てもらうことをおすすめします。ただし、指摘があってもすぐに治療が必要とは限らず、経過観察で様子をみるケースもあります。治療の必要性・時期は歯科医師の診断に基づいて判断されます。
受験期と矯正治療が重なりそうで心配です。
受験直前など、お子さんへの負担を考えて治療開始を見合わせることも選択肢のひとつです。受験が落ち着いてから改めてスタートを検討するケースもあります。ライフスタイルを考慮した治療計画については、歯科医師に相談してみてください。
まとめ
一期治療は、小学生の成長期(おおむね6〜12歳)の顎の柔軟性を活かした矯正治療です。受け口・出っ歯・叢生など、症例によって最適な開始時期や装置が異なるため、早めに歯科医師に相談することが大切です。費用の目安は約30〜60万円(自費診療・医院により異なります)で、個人差があります。「うちの子、矯正が必要かな?」と気になる方は、ぜひ専門家への相談から始めてみてください。
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